はじめに


歴史と背景という言葉が好きです。
何かを始める時、学ぶ時などは何かにつけて、その対象となる歴史と背景を知っておきたいという人も多いはず。 これからWordPressで、Webサイトやブログを始めてみたいと思っている人に、まずは押さえておいていただきたい点をまとめていきます。 それでは早速スタートしていきます。

 

WordPressとは


WordPressの公式サイト(https://wordpress.org/)によると、「美しいウェブサイト、ブログ、またはアプリケーションを作成するために使用できるオープンソースソフトウェア」との事です。

簡単に言えば、企業のWebサイトから個人のブログ、高度なアプリまで簡単に作れるソフトウェアと言い換えることができます。 ちなみにオープンソースとは、言葉通りにソースコードが公開されている事を指しており、WordPressの開発は有志のボランティアによるものとなっており、それは同時に無料で使用できることを意味しています。
また、別の観点から見れば、WordPressは「CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)」の一種とも呼ばれ、言ってみれば専門知識がなくてもWebサイトを作成できるソフトウェアと認識されることが多いです。
世の多くのCMSの中には有料のソフトウェアとして販売されているものもある中、WordPressはWeb上で無料で公開(オープンソース)されているため、世界中の多くのユーザーに利用されています。
つまり、本来であれば「タグを使って文書をフォーマット化させるHTML(Hypertext Markup Language の略)というコンピュータ言語やHTMLに表示のためのスタイル情報を追加するCSS(Cascading Style Sheets の略)を一から学ばなければいけませんでした。
その手間を減らし、美しいデザインとパワフルな機能を自由自在に操れるWordPressの出現が、これまでのWebサイト製作者の利便性を一気に高め、人気を博した理由がお判りいただけたかと思います。
どれほどの人気なのかは後述しますが、次はこの大人気CMSであるWordPressがいつどのように生まれたのか見ていきたいと思います。

説明はもういらないから早速試す(ダウンロードする)ぜ!という方は以下からどうぞ。
WordPress公式サイト (全編英語です)
WordPress公式ローカルサイト (日本語でインストール)

 

WordPressの歴史


WordPressが生まれた背景は、多くの有料ソフトウェアが生まれたように、IT企業が念密にマーケティングを重ね、最適なタイミングでこの世に解き放たれたようなストーリーを持ち合わせていない。

それはアメリカの19歳の大学生が自身のブログ上で、当時使っていたブログツールの不便性を訴えたところから始まった。それは1984年生まれのマット・C・マレンウエッグ(Matthew C. Mullenweg)氏だった。 2003年1月に当のブログツールは開発が中止された。その事に対し自身のブログにて、そのブログツールを自分自身の要望に合うものにfork(プロセスのコピーを生成)することを自身のブログで発表した。
そして英国からもう一人の創設者であり、同じ志を持つマイク・リトル(Mike Little)氏がプロジェクトに参加し、共同でWordPressの開発がスタートした。 開発から約4ヶ月後の5月には5WordPress0.70がリリースされた。これがWordPress出生の物語である。
リリース当時の評判は賛否両論あったもののシンプルで使いやすく、上述のオープンソースでなおかつ無料ということもあり、WordPressの利点にすぐさま気づいた全世界のユーザーが自然とコミュニティを形成し、拡張機能やサポートが充実されていきました。
それ以降、まさに全盛期を迎えており、拡張機能の充実と比例するかのごとく利用者の割合も増え続けています。 なお、2003年にはもう一つ今でも世界に誇るサービス「iTunes Music Store」がスタートしています。
そんなわけで個人のブログからWordPressが生まれた物語りを記載してみましたが、自分もまずはブログからでも使ってみたくなりましたか?
では次は、WordPressを取り巻く環境と背景、特徴を見ていきたいと思います。
ちなみに創設者のマットさんですが、2008年のビジネスウィークが選定した「インターネットで最も影響力のある25人」に選ばれています。こう書くと別に凄そうでありませんが、他の受賞者は言わずと知れたスティーブ・ジョブス、マイクロソフト元CEOでNBAロサンゼルス・クリッパーズオーナーのスティーブ・バルマー、Amazon創設者でCEOのジェフ・ベゾスが選ばれたおり、 マットさんはその中でも最年少の当時24歳だったこともあり、この偉業についても凄さを再確認できますね。

 

WordPressの背景


さてここまで紹介してきましたWordPressですが、一体どんなとこで使われていたり、実際にはどれくらい使われているのか見ていきたいと思います。

まずはWordPress公式サイトでの確認ですが、こちらでは全世界のWebサイトの27%がWordPressで構築されていると謳っています。 全世界の約3割りがWordPressで占めているとは驚きですよね。そういう意味ではWordPressがどれほど世界中の人々のニーズにマッチしたのかよく分かります。
ではWordPress人気について、前章では歴史という観点から分析してきましたが、ここからは特徴や機能から見ていきたいと思います。
まず特徴ですが、際立ったものを挙げていきたいと思います。

・何でできてるのか?
PHP(プログラム言語)で開発されていて、データベース管理システムとしてMySQLを利用しています。

・ライセンスとかは?
GPL(General Public Licenseの略)という「利用の自由を保証されたジャンルのライセンス」により、誰もが自由に無料でダウンロードすることができ、WordPressの開発にも参加することが出来ます。

・WordPressでのWebサイトの作り方が割と直感的 ?
Webサイト全体の構成や外観、デザインを決めるための「テーマ」が定義されており、自分の好きな「テーマ」を決めれば、Webサイトのデザインを変えたりすることができるため、自分が目指したいWebサイト制作がより柔軟になります。また、様々な機能を追加できる「プラグイン」が複数(45,000以上も)公開されており、自分のWebサイトの目的に合わせた機能を専門知識なしで簡単に追加できます。
テーマやプラグインの開発も自由にできるため、必要なものを独自で開発したり、自分で開発したものを販売することもできます。

・お待ちかねの著名ユーザーは?
NYタイムズ、VOGUE、メルセデスベンツ、ブルームバーグ、ビヨンセ、価格コム、クックパッドなどです。
その種類は企業サイト、ニュースサイト、著名人の公式サイトなどほぼ全種のWebサイトと言え、なおかつ利用規模は全世界であることから全世界中を席巻していることが分かります。
これらはほんの一例に過ぎず、挙げればキリがない程なので、ご興味がある方は公式サイトで簡単に検索することができますので、覗いてみることをオススメします。 ちなみに利用者数でみると6000万人以上の方が利用しているようです。

・ユーザーのユーザーによるユーザーのためのバージョンアップ?
冒頭でも述べてきた通り、WordPressの開発は有志のボランティアによるものです。
つまり創設者のマットがそうであったように、ユーザーが求めるものをユーザー同士で補完しあうエコノミーが体系化されており、必然的にユーザー目線のアップグレードが実施され、ユーザーエクスペリエンスを高める機能改善が毎回行われます。

以上のようにこの章では、背景や特徴という観点から、なぜWordPressがこのように人気ソフトウェアになっているのかを見てきました。

 

まとめ


では最後にまとめで締めくくりたいと思います。

まず、WordPressとはですが、こちらについては様々な観点から記載してきましたので、みなさん感じるとこは様々だと思いますので、お好きに定義いただければと思います。
無料で使えるソフトウェアでも良いですし、世界中で使われているWebサイトビルダーでも良いですし、若者の鬱憤と夢が産んだサクセスストーリーでも構いません。
次にWordPressが生まれた歴史ですね。
やはり日本の職人魂と同じように、無い物は無いではなく自分で作ってしまえという気質が生んだ必然かと思います。 時代と背景を変えれば、日本の老舗企業であるホンダの本田宗一郎氏で同じ話をリメイクできるかも知れませんね。
そして背景と特徴です。ここではあえて概念的な話で終えています。
肝心のテーマやプラグインだけでも同程度以上の書き込みが出来てしまいそうなので、こちらはまた別の機会にしたいと思います。
さて全体を通していかがでしたでしょうか。
WordPressの全体像と概念を今までWeb上で見たことが実は無かったので、ここまで詳細にまとめて見ました。 この記事をきっかけにWordPressに興味が湧いた方は、ぜひ次に自分でWebサイトを作って自分の意見を発信してもらえれば、もしかしたら全世界を巻き込む壮大なプロジェクトをスタートさせることができるかも知れませんね。
そのためには、次なるステップとしてWordPressでWebサイトを作るのに必要なドメインの準備やレンタルサーバーを借りるなどの作業があるので、こちらもまたいつかまとめてみたいと思います。
もしくは、zeptoworksに依頼して、ハイクオリティで低コストなWordPressで構築したWebサイトを手に入れるのもオススメです。
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