これからのビジネスに欠かせない Web 上での集客に期待されているのが「オウンドメディア」です。
オウンドメディア( Owned Media )とは、その名の通り自社 / 自分が所有するメディアのことを指します。
Web マーケティング界隈においては、見込み客にリーチしていく手法の一つとして、トリプルメディアと呼ばれる集客フレームワークを用いています。トリプルメディアには、オウンドメディアの他にペイドメディア( Paid Media )とアーンドメディア( Earned Media )が存在します。
トリプルメディアの詳細に関しては、しっかり別の記事でご紹介していますので、そちらをご参照ください。

関連記事:【 Web サバイバルガイド】#10 Web マーケティングの『 トリプル メディアとは? 』を解決!

それでは、今回はトリプルメディアの中でも中心的存在であるオウンドメディアにフォーカスしていきます。

 

オウンドメディアの目的


オウンドメディアを作るってことは、本格的な Web サイトを作らなくてはいけないのでは、と難しく考える必要はありません。実は目新しいものではなく、これまでのパンフレットや自社の Web サイトも広義のオウンドメディアと捉えることができます。Web 上でのオウンドメディア構築と運営は、あなたの商品やサービス、そして存在を知ってもらう機会やチャネルを増やすことだと言い換えることができます。

オウンドメディアを通して、役立つ情報や有益なコンテンツを発信することで、長期的なブランディングに繋げることが目的になります。ここで役立つ情報の発信なら一見 SNS で十分じゃないかと思われるかもしれませんが、性質上 SNS では情報のコントロールが出来ない等、似て非なるメディアになります。
具体的なイメージとして、オウンドメディアは自分のお店、SNS はショッピングモールの一角にあるスペースを利用していると考えると分かりやすいかと思います。

例え小さなお店でも、完璧に作り込まれた内装や商品の展示の仕方、丁寧な接客のスタイルなどが確立していれば、それはもう立派なブランディングです。それと同様に Web 上で自分だけのメディアを作ることが、まさにオウンドメディアの構築なのです。

 

オウンドメディアを作る


さて、次はオウンドメディアを構築するに当たって、最も重要な作業です。そう、明確な目標を定めることです。早速目標を確認していきましょう。しかし、そう言われても困る方もいらっしゃる方もいるかもしれませんので、目標を考えるにあたって参考になる”考え方”をみていきましょう。

ではまず、あなたがしなければいけないことは、以下のどれに該当しますか?

・あなたの会社の存在や商品あるいはサービスを知って貰いたいですか。
・知ってはいるだけの見込み客へさらなる興味関心を持って貰いたいですか。
・商品やサービスを実際に購入するべきか否か検討して貰いたいですか。
・すでに購入してくれている顧客に、リピーターになって貰いたいですか。
・何度も購入してくれる顧客にファンになって貰いたいですか。
・顧客に商品やサービスの良さなど評判を拡散して貰いたいですか。

このように何をしなければいけないかを明確にすることにより、必然的にどんなコンテンツを準備すべきか、うっすら方向性が見えてきます。今の状況を鑑みて、どの方向性が最適なコンテンツか考えることが重要です。また、すでにオウンドメディアを持っているけど、作るべきコンテンツを間違えていたとしても大丈夫です。いつでも自由に掲載内容を変えられるのが、このオウンドメディアです。

そう言った意味では、あなたのビジネスの進展によって、作成するコンテンツの方向性を変えることも、もちろん自由です。重要なのは、今は何が必要だから、何を目標として、どんなコンテンツをオウンドメディアに掲載する準備が大事なのかを忘れないことです。

 

オウンドメディアに必要な要素


すでに目標を定めて前に進もうとしているかもしれませんが、もう一つ検討する余地があります。
上述した目標設定の考え方に沿って、オウンドメディアのコンテンツを準備することは重要ですが、それだけでは不十分と言えます。

足りないモノ。
それは、コンテンツを受信した『読者の視点』です。

あなたが伝えたいことだけを一方的にメディアに掲載しても、他と一緒じゃ誰も見てくれない可能性が高いと言わざるを得ません。例えば、テレビで 2 つのチャンネルでサッカーが放映されてて、見たくなるのは最下位から奇跡の復活を見せたチームが優勝をかけた試合か、いつものリーグ戦か、どちらでしょうか。
いつものリーグ戦が放映してても、そのチームのファンでもない限り、優勝をかけた一世一代の大勝負じゃないでしょうか。それと同じように、オウンドメディアで必要なのは、読者が見たいと思う、そしてあなたが持っている『独自性』です。

オウンドメディアを任されたあなたや、あなたが属するチームしか知らない知恵や経験、さらにはあなたの会社が独自に持つ技術などをコンテンツに織り込むことにより、今までに無いお役立ち情報が生まれるのです。
「そうなんだ」や「なるほど」と感じる情報は、共感や共有したくなる対象になりますので、身の回りで探してみることをオススメします。

 

まとめ


いかがだったでしょうか。
オウンドメディアは、手間や人件費を一定程度集中させれば、コスト 0 で構築することが可能です。
そして、どんなに小さくても、明確にブランディングされたお店は、そのブランドのファンを生み出します。
ファンを増やすために、オウンドメディアにどんなコンテンツを準備し、読者の視点を盛り込むことが欠かせないことであると解説してきました。オウンドメディアが功を奏すると、アーンドメディアやペイドメディアにも好影響を生み出すことが可能となります。

また、昨今では Google などの検索エンジンのコンテンツに対する考え方も、読み手であるユーザーファーストの意向へと変化してきています。それはつまり、有益なコンテンツを検索結果の上位に表示する仕組みであり、オウンドメディアを充実させれば、図らずも自ずと SEO 効果を期待できてしまうということになります。
ひいては、長期的な視野に立つと、オウンドメディアの構築と運用は、自社の資産になる可能性を秘めているということに繋がります。できる範囲でも、小さくても、今から始めることが大事です。

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